舞台美術展2000/プラハとカンサイ両面飾り
9月11日から16日 大阪府立現代美術センター
西日本支部長 坂本雅信
 6日間で1200人が見た。見た人は、多彩なヴォリュームに満腹感を味わった。
 「舞台美術って、こんなにいろいろあるの?!」
 PQ作品25点、支部会員の作品85点、計110点。華やかな衣裳の実物が並んだ『エリザベート』の宝塚から、文楽・歌舞伎・オペラ・商業演劇・新劇・小劇場・市民演劇・研究試作、さらに学生の卒業制作まで。なんとバラエティに富んだ。“見世物”だろ う。今回は出品者別のブースは止めて、ジャンル別に分けた展示を試みた。一望して現代の舞台美術の姿がわかってもらおうというその狙いは、当たったようだ。
 「カンサイにはいろいろあるんやー」。
 初日の夕方開かれたオープニング・パーティは上方流のザックバランの飲み会の形。東京から高田理事長・土屋事務局長・橋本・緒方、名古屋から島崎・島田の諸氏を迎えて 賑やかに盛り上がった。ところがいいことばかりではない。その夜、台風14号による豪雨が東海地方を襲っていた。帰るべく新幹線に乗ったものの京都で降ろされた方たち。 翌12日の催し=PQ'99の映像解説のために大阪へ向かった太田創君は当日の朝まだ静岡で車内にいるという連絡。やむなく13日に順延と決めて会場にお詫びの掲示を出すなど大慌て。その催し、PQレポート『いま世界の舞台は』は、太田君のスライド、堀田充規君のビデオにより2時間半に及んだ。40人以上のお客が立ち去らず見入った。やっぱり世界の情報には魅力があるんだ!
 『舞台美術なんでも相談室』の窓口にも高校生らしき若者が訪れて、「舞台美術をやりたいんですが」、「どんな勉強をすればいいんですか」と。担当の会員は懇切に応答。
「ただし、食うては行かれへんで・・・。」
 決算は・・・。今回初めて美術展覧会部門で申請した芸術文化振興基金の助成は、本部事務局のお骨折りで首尾よく頂戴。時節柄細かく集めようと1口2万円で募った賛助金は25社に達した。お陰で赤字は免れた、という大珍事!
 展示も、企画催事も、どれも成功だった。およそ一年前からの着手、実行委員会を組織して分担を決め、周到な準備。委員以外の者たちも自分の仕事を犠牲にして手伝った。 キビシイ時間内での飾り付けがあり、撤収と搬送であったが、見事に予定通り進めることができた。これは支部会員全員が、加えてボランティアの応援組が、力を合わせて汗を流した成果だ。中でも、会場設計の加藤登美子君の緻密さ、束ねて押しまくった綿谷登君の馬力は特筆に値する。そしてその下で細々と働いた若い会員たち。この展覧会を機に、この一年間で新会員は11名も増加した。西日本支部は、いま風をはらんでいる。新世紀を前に、世代の交替は鮮やかに果たし得た、と確信している。