| No.4 フライングの機構 関谷 潔(四季テクノサービス) |
![]() |
| ワイヤーと滑車を使い“フライング”を行う場合いくつかの方法が考えられますが、今回は、過去、私が仕込んだ方法を基に解説をしていきたいと思います。 ドラム昇降方式。図1参照 |
対象を昇降させる部分と、対象を横方向に走行させる部分の2つの部分から構成されています。対象を昇降させる仕掛けは輪軸を使ったドラムを使用しています。これは昇降対象物を動かす力と昇降距離の関係で決めます。図1.2参照。 |
対象を走行させる部分には、動滑車を用いて対象物が昇降に関わらず同じ位置を保つように工夫をしました。これは、通常フライング効果は、昇降、走行各1名の操作員によって操作される効果であって、従って各操作員の操作が、互いの操作に影響をおよぼす事の無い用に考えた結果です。この、ドラムを使った方法は、舞台床、ギャラリー、バトン、簀の子など設置場所のアレンジによりかなり広く多用できると思います。ランナー内装昇降方式。図2参照。 吊り金具を使用しない方法、ワイヤーに直接対象物を釣り下げる時に考え使った方法です。 昇降操作は、ワイヤーを直接手で引く事で操作昇降にドラムを使用しませんでした。 そのため、レールにつけるランナーに滑車を使用して昇降の仕掛けを組み込みます。 図2.2参照 |
一見複雑な様に見えますが、一本のワイヤーを出し入れするには、ウィンチなど大袈裟なものを使わないシンプルな仕組みだと思っています。しかし、この方法は動滑車を使用してワイヤーをしまい込む考えを基本にしていますから、おのずと昇降、走行ストロークと操作力に制約が出てしまいますが、操作感覚と対象の移動感などがダイレクトに伝わり操作員の技量次第ではかなりの効果が期待できると思います。この方法は応用範囲の広いものだと思っています。 これら2つの方法は、ワイヤーとプーリーの関係が非常に密接なため双方の材質、大きさなどの吟味が大切です。 双方が不適切な関係にあると操作力が不必要に大きくなったり、ワイヤーに極端なストレスが掛かったりと、思わぬ苦労につき当たります。さらに3φ程度のワイヤーの結束には、アルミロックを使用しています。実際ワイヤーを引っ張った場合、結んだり又は、ワイヤークリップを使用した時は、ワイヤーの対過重範囲亜内であっても締め付け部分からきれてしまう事が多いのですが、適切にアルミロックされていた場合、ワイヤー其の物が対過重の範囲で切れることは有りませんでした。 上記の事例から、細いワイヤーで強度を考えた場合、結ぶと、不確定な強度部分が出てしまい思ったような効果に使えないという事、安全を十分計算できない状態に有る事が分かりました。 “フライング効果”は、非常に小さな失敗や、不具合が大きなトラブルに繋がる事の多い特殊効果です、そのため仕込み方法を熟知し、使用部品の十分な点検、確実な作業のできる、多くの経験をつんだスタッフにより、更に仕込み方法、仕込む位置、使用状況など十分に考慮して成り立つ効果で有る事を付け加えます。 |