右図は、幣社製のTSキャスターと呼ばれるもので、3個の自在キャスター・三角形の回転ベース・引枠等に取り付ける為の取付ベースからなる特殊キャスターです。特徴としては従来の自在キャスター単体の使用に比べ、引枠の反転時の抵抗を少なくさせることができます。又、TSキャスターの許容耐荷重にもよりますが、荷重が大きいほど反転力が小さくなる傾向があります。現在、舞台等で多用されているスリットを使用しての引枠転換には、反転力を減らす為に必要な部品として多用しています。
TSキャスターは、38φ・65φ・100φの既製品自在キャスターを使用した3タイプがあります。価格としては高価ではありますが、自在キャスターの交換により長期間の使用に耐えられます。

舞台転換方法として、現在、広く使われている代表的な方法としてスリットマウス方式があります。これは非常に便利な方法ですが、舞台床を改造する必要がある為、改造費用・劇場床の制約等の問題で採用が難しかったのですが、ミュージカル『BIG』で採用した方法は、上図のような簡単なマウスを5分ベニヤ2枚重ねで製作したスリットの中を舞台袖の手動ドラムで走行させ、引枠を動かすと言う安価な方法を取りました。手動の為、停止精度・速度精度などに多少問題がありますが、将来電動・電気制御を導入すれば満足いく道具転換制御ができると思います。

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